高橋浩司

【自然派歯科医師が解説】“削らない治療”ドックベストセメント治療を徹底解説 #高橋浩司 #歯科 #ドックベストセメント

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ドックベスト治療は
どういう人に有効ですか?

逆に希望されても勧められないのは
どういう場合ですか?

かなり進行したむし歯では
難しいでしょうか?

例えば歯の又の部分に
穴が開いてしまった場合とか

歯の又?

歯の又…

これちょっと難しい表現だな

どこだ?

歯の下がいくつかに分かれている
根元の部分ですとのことです

ドックベスト治療っていうところで

僕もドックベスト治療をやってます

日本に持ち込んだのは
小峰先生が一番有名なんじゃないかな

広めたのはっていうのかな

『名医は歯を削らない』って本があって

その巻末にはドックベスト治療をしている
歯医者が載っており

僕のクリニックの名前も出ているので
それを見て電話をくれる方も多々います

僕はいつも思うんだけど

ドックベストはちゃんとできないと
って言うとかなり語弊があるんだけど

トラブりやすい治療法の一つだと思います

トラブりやすいっていうのは

やった側と患者さん側の
トラブルっていう意味ですね

これはドックベスト治療は
どういうものなのかを理解し

その後上手くいったかどうかは
時間が経った時に結果が出るものになるので

その時に思わぬ結果が出てきた

もしくは
速攻で痛みが出てきたってなった時に

なぜそれが起きたのかが
ご自身で理解できないと

すごくクレームのきっかけになってしまうし

歯医者の先生の
信頼が壊れるものにもなり得るのかな

だからドックベスト治療は
十分知識を持って受けていただきたい

まずドックベストセメントって何かというと

むし歯はそもそも
バイ菌が歯の中に染み込んでいって

感染した歯の状態が
むし歯っていう状態なんですね

なのでバイ菌が染み込んでいる感染した歯は

削って取らなければならないと
僕ら(歯医者)は習ってきてるわけですよ

だけどドックベスト治療っていうのは

柔らかくてボコボコになったところは

ちょっとしたもので洗浄したりする程度で
洗って綺麗な面が出たら

そのままドックベストセメント
というのを入れて

ドックベストセメントは
浸透性と抗菌効果があるので

そういったもので中の菌を殺菌しよう
っていうところがあるわけなんですよ

それに合わせて
ミネラルが含まれているので

歯を再石灰化する

本来は神経が生きていて
栄養が来れば再生するんですが

それにさらに追い討ちをかけるように
ミネラルを送り込むことによって

新しい象牙質っていう部分を再生しよう
新しく作ろう

第三象牙質っていうのを作ろう

そして歯髄を守ろうっていうのが

このドックベスト治療のメカニズムというか
目的になってくるわけなんですね

だからドックベスト治療というのは

そもそもむし歯の治療にするものだと
知っていただけるといいと思う

削りたくない
これ以上削りたくないんだよ

だけどこれ
むし歯残っちゃうんだよなって時に

そのむし歯を削っちゃったら
神経が出ちゃうとかね

神経を感染させてしまう時に

神経の温存を目的として
むし歯を残して

お薬を塗って
無菌化、無害化することを期待して

ドックベストセメントを置いて
詰めてしまうという治療になるんですね

これがドックベストセメントでした

で、どういう人に有効ですかって言うと

むし歯があればどんな人にでも使えます

ただ保険診療ではなくなるのがあるので

その先生によって
費用の設定は違うと思いますが

ちょっと費用がかかるというのが
ネックかもしれないですよね

ドックベスト治療を希望されても
勧められないのはどういうケースか

まず1つ目お話ししたいんですが

勧められないケースが
おっしゃる通りあります

1つはもう神経が死んでるケースです

あくまでもドッグベストは歯を削らず
神経を残すというか温存するために

神経にある修復力・治癒力を
活かすための治療法

なのでドッグベストの中に含まれている
ミネラルとかを応用して

歯の再石灰化
歯の再生を狙うものなので

神経が死んでいると

歯の再石灰化・再生っていうのが
起きないですよね

神経ありきの治療だっていうこと

ですから
例えば根の部分の神経が死んでて

処置はしたことないんだけど
むし歯が大きすぎて時間が経って

神経が死んでいて
根の中に炎症があるような状態だと

炎症っていうのは化膿してるような
神経が死んでるような状態だったら

ドッグベストは受ける理由が
なくなってしまうことになりますね

なんと言ったって神経残すための
生かしたまま、残すための治療だから

2つ目はですね
受けられない人の2つ目はですね

僕の場合で言うと
食事が上手くいってない方です

これは神経が生きてないとダメってところに
多少つながる部分がありますが

ドッグベストの治療が上手くいくかどうかは
歯の中の血流が良い状態かどうか

もしくはそこに栄養が来てるかどうかが
すごく重要になってくるわけなんですね

上手くいってるかどうかって
わかんねーじゃんって思うかもしれませんが

1つ分かりやすい歯の状態として言えるのが
知覚過敏があったら絶対できない

ドックベストをする時に
例えばむし歯で穴が開いてます

そこの歯にドックベストをしようとした時に
例えば風をかけたもしくは水をかけた時に

痛くて痛くて触れない場合には

ドックベストはとてもじゃないけど
使うことができません

というのは
神経の炎症が強すぎるので

うちの場合で言うと
ドックベストとかの前に

まず水かけても風をかけても
滲みない状態に歯をしてから

治療に取り掛かる
ということをするんですね

ですから
痛い歯を治療するときは

皆さん多分麻酔をするのが
当たり前になってると思うんですが

ドックベスト治療に麻酔は禁忌です

絶対しません

なので神経が生きているのを確認しながら
神経の反応を見ながら治療するのが

ドックベストっていう方法に
なるわけなんですね

受けることができないのは
一応この2つですね

歯の状態にもよるんですが
それは1回置いておきます

歯の状態が
どういった人が該当するのかというと

むし歯が大きくて神経に近ければ近いほど
ドックベストをする理由につながってくる

逆の言い方すると浅いむし歯に
ドックベストはあんまり関係ないんですよね

小さいむし歯だったら

逆にむし歯を綺麗に取って
詰めた方がいいんじゃないの?

結果的にその後むし歯にならないような
方法をとっていかないといけないのは

削っても削らなくても
同じことをしないといけないので

小さいむし歯であれば
潔く削って詰めた方が

圧倒的に
その後に起こり得るリスクが減ります

つまりは削らない治療には
リスクがあるということなんですね

削らない治療っていうのは
実はすごく大きな落とし穴があります

削らないといけないところを
残すことによって

二次的な災害に遭うということですね

二次トラブルが起きる

一番多いのは
むし歯でどんどん歯が溶けていって

すごく薄くなったところも削らないで
残して詰め物をしたりすると

ちょっと力がかかると
そこがポキッと簡単に割れてしまって

そこからすぐ穴が開くことが
起きたりします

なんせドックベストセメントは
接着力がまるでないので

ただセメントに
ちょっとくっつけるぐらいなので

詰め物を歯にくっつけて維持するのが
難しい治療なんですね

だからドックベストを
にわかに始めた先生は

ドッグベストは取れるからね
全然ダメなんだよねって話をするんですよ

確かにそうです

本当に削らない治療として
全く削らないでドックベストだけ詰めたら

それは取れます

そういったところの症例を重ねながら
研究した先生じゃないと

ドックベストは
正直使いこなせてないのが現状だと思います

というのは

かなりドックベストの悪い評判と
質問を受けるから

でも僕がドックベストを使う時は
絶対取れないですね

悪いけど

それはやっぱり削るべきところで
削らないところも極力削らないけど

ここを削らないでってなれば
ドックベストは難しいし

本当に応急処置だけになっちゃう

本当に一瞬詰めただけで
また取れるみたいになるなので

そういった治療は良いようで
良くないよって話をするってことですね

だから全く削らないでほしいって人も
たまに来るので

そういった時にはできないこともないから
やるかもしれないけど

実際に正しい方法ではないかなと思います

でも過剰には全く削らないので

普通のむし歯の治療から言ったら
ほとんど削らないです

ドックベスト治療というのはね

僕が初めて
ドックベストセメントを知ったのが

この仕事を始めて4,5年目ぐらいの時に
初めて知ったんですけど

その時に初めて教えてもらった方法と
今の方法はまるで違うんです

物が一緒なんですけど
色々トラブルが起きすぎていて

使い方の工夫がなされており

今はドックベストセメントは
結構使い方が変わりました

なのでうちでもドックベストセメントを
希望されてくる方には使えますが

安定的に成績もいいですね

この間アメリカから帰省がてら
日本に帰ってきた方も

1日治療で2本やって帰りましたけど

事前にレントゲン写真と症状がわかれば

事前に食事の部分を改善してもらった状態で
うちに来てもらうので

ドックベストセメントの治療は
可能になります

ただ、いきなり来て
それやって欲しいと言われても

食事もめちゃくちゃで歯も滲みてたら
全く何もできないんですよね

手に負えない

そういう風になってしまうので
絶対に準備が必要な治療ではある

詰めれば終わりって訳じゃない

そもそも言わせてもらうと

ドックベストセメント治療が
必要ということは

その人ね

そもそも滅茶苦茶なんですよね

だからそこの葛藤のある治療ですね

やってあげたいんだけど
この人やったら後々結局ここダメになるとか

塞ぐことによって
痛みが出ちゃうんですよ

炎症が起きてる神経があって
穴が空いてる時って

どっかからガスが抜けてるんですよね
痛みの

痛みが和らいでるんですよ

それを閉じ込めてしまう
詰め物で閉じ込めちゃうと

内圧が高まって
歯が痛くなってくるんですね

なので穴って
下手に詰めない方がいいんですよ

深い穴をですね
神経の炎症が起きてるような

だから炎症をしっかり
自分で抑えてきてもらえれば

詰めても何しても痛くないと
なってくるわけなんですね

だとベテランの歯医者さんでも

ドックベストセメントというものに
触れてこなかった人は

当時の価値観であんまり良くないものって
思ってる人もいるかもしれないですね

そうなんです

なのでドックベストセメントは基本的に
評判の悪い治療になってしまってるんですが

まあまあいいんじゃないかなと思います

ちなみに僕はすごく深い
むし歯の治療の場合には

ドックベストセメントを使わないで
治療をするんですよ

ドックベストセメント
すらもいらなくなってます

ドックベストセメントすらいらなくて

歯髄温存ができるように
今の時代はなっちゃったんですよ

だからあんまりですね

ドックベストセメントの質問で
申し訳ないんですが

ドックベストセメントにこだわらなくても
今はもう大丈夫だと思いますよ

ちゃんと温存できる

だとこの歯の又のところ下のところだと
余計そういう選択肢になるって事ですかね?

又の部分だとおそらく
相当神経に近いところなので

どういう状況かっていうところで

万が一神経が生きてて神経を温存できる
温存したいという判断の時には

ドックベストセメントをやることは
全然できます

それでもできるんですね

全然できます
歯さえあればどこでもできます

表面的にはドックベストセメントは
今は出さない方法になってきてるので

中に閉じ込めてしまうんですよね

表にはもう出てこないので

歯茎の近い部分であるとか

歯茎の中とかでも充填は
可能な場所であれば可能です

前処置が必要になるんですね

歯茎の処置を僕の場合は
レーザーでやるんですけど

ドックベストセメントとか

むし歯の治療ができる状態にした上で
治療するっていう形になるので

全然可能だと思いますよ

よほどのことではない限りは
だいたい可能です

ただ、潔く神経抜くってるのも
方法の1つですよ

ていうのはね

そういう人っていうのは
むし歯になる人は

そこまでのむし歯になる人は
根本的に改善しないといけないから

そういうとこで悪あがきしてもね
あまりいい成績出ないんですよね

本当にそれは思いますね

癌のお話でも一緒だと思うんですよ

近藤誠さんの癌を放置しなさいっていう
話があるじゃないですか

ただ放置すればいいだけじゃなくって
そこに至った今までの自分があって

そのまま放置してたら
それはできる環境のままなんだから

そのままですよねっていうのと
むし歯と一緒ですよね

一緒ですよね

変えた上で放置をするとか
再石灰化を狙うとか

そういう必要性があるっていう上で

ドックベストセメントだと
より良いよっていう話ですよね

そうですね

オンラインの相談を受ける時に
もし可能であれば

前に行った歯医者さんでレントゲン写真を
スマホかなんかで許可を得て

写真を撮るのをやっていただいた方が
いいと思うんですね

僕に相談しなくてもそうなんですけど

持ってると意外と便利です

ご自身のレントゲン写真って
今はスマホで簡単に写真が撮れちゃうので

たまにお金を取られるとこも
あると思うんですが

ダメって言われるところも
あるかもしれないけど

印刷は5,000円取られるところが多いです
レントゲン写真でね

全然気兼ねなくいいよみたいな感じで
言ってくれる先生のところも多いので

写真を撮っておくと
ふとした時に相談させてもらって

それがあるのとないのとでは
全然相談の質が変わってくる

皆さんが思ってる
むし歯っていうのは段階があって

神経が死んでんじゃんっての
レントゲン見ただけでわかるのに

『神経残したいんです!先生!』

それはないよねみたいな

その方針で1時間相談してて

『あれ?もう出遅れじゃん!』ってなったら
それももったいないですからね

もったいないですよね

ついこの間も
どっから来た人だったっけな?

札幌ぐらいから、遠方から来た方で
ドックベストをして欲しいって

いきなりはできないから
相談なしだから

まず相談しに来たんですけど

ドックベストをする歯がないんですね
1つもね

やっぱりね

あんまりドックベストの理解がないというか

穴も開いてないし
むし歯も全然そんな歯ないんだけどなって

無理やり使えば使えないこともないけど
ドッグベストしなくてもいいかなみたいな

ある程度診断まで行かなくても

状況が少しわかるだけでも
だいぶ違うかなと思いますね

時間と金ドブ

レントゲンは撮らせてくれそうですかね?

結構撮らせてくれると思います

1回相談した後にこういう話をしたら
今度はレントゲン撮ってきたから

もう1回相談したい!
っていう人が時々いるんですよ

そういった時は
撮らせてくれてるみたいだから

うちも全然撮っていいですよって
みんなに言ってるから

どんどん撮っといた方がいい

なんか撮る時の注意点とかありますか?

画面が近すぎると
画面の線が見える時があるので

意外とちょっと離して撮って拡大した方が
綺麗に見えるってのはあります

あと反射の問題とかもあるけど
全然そんな大丈夫だと思いますね

-高橋浩司