まず大前提として、“アトピー性皮膚炎にはこの治療をすれば治る”というものはありません。
皮膚科に行けば塗り薬等もらうことになりますが、それらの薬は抑え込む作用があるだけであり、見た目が一時的に良くなるだけです。
そもそもアトピー性皮膚炎とはなんでしょうか?
アトピー性皮膚炎とは
増悪・寛解を繰り返す、瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ
アトピー性皮膚炎診療ガイドラインより
アトピー
アレルギー性の喘息(ぜんそく)・じんましん・皮膚炎などを発症しやすい体質。
「―性皮膚炎」▷ atopy
性格にはアトピーとは体質のことを言い、アトピー性皮膚炎とは疾患のことを言っています。
最初にある『“アトピー性皮膚炎にはこの治療をすれば治る”というものはありません。』という理由ですが、人によってアトピー体質にも差があり、原因と思われるものが様々だからです。
原因が複数あれば、その数だけ対処法は変わりますから、これをしていれば大丈夫!なんて言ってる人ほど嘘つきだなーと思ってしまいます。
話がズレましたが、アトピー性皮膚炎の方の身体を診ていると、本当に様々な体質からきていると感じます。
身体の冷え、腸の活動が弱い・疲れている、腸内細菌が乱れている、血液がドロドロ、自律神経が乱れている、肝臓が疲れている、瘀血(おけつ)が多い、粘膜の炎症が常にある、重金属や毒素が溜まっているなどなど、肉体的な要因だけでも様々ですね。
上記のものが一つだけならばまだしも、複数が絡んでややこしくなっている人がいますし、年齢を重ねている人ほど精神的なものも複雑に絡んできます。
逆にいえば、アトピー性皮膚炎は子どもであるほど改善が早いため、子どものうちに根本的に治してしまうことをおすすめします。
大人の鍼灸治療では、脉(脈)などを診て上記の身体の体質を判断し、治療方針を決めますが、同時に精神的な原因を探る必要もあると考えています。
肉体的には、先ほど記載した原因のものを影響が大きそうなものから除去していきます。
現代社会において毒素がない方は滅多にいませんので、デトックスは同時に行うことをおすすめします。
もちろん食事の改善なども必要ですので、生活習慣そのものの見直しが必要です。
そして精神的な部分ですが、2つ例をあげさせていただきます。
まず、よく見える部位のアトピー性皮膚炎がひどい方は、親や周りの人間へのあてつけを意味している場合があります。
『自分はあなたのせいでこんなにひどいんだぞ』といった見せつけのためになかなか治らない精神的な部分がある可能性があるのです。
よく見える部位の中でも特にひどい部位を特定していくことで、対象が男性か女性か、具体的に誰なのかを考察することができますね。
そして、肘の内側のアトピー性皮膚炎がひどい方は、幼少のころからアトピー性皮膚炎が長く続いている方が多いです。
このような方は、幼少から親とのスキンシップ不足により、愛情不足を感じている可能性が高いです。
これもまた、部位によって相手を考察し特定していきます。
“アトピー性皮膚炎にはこの治療をすれば治る”というものはありません。
・鍼灸治療などの肉体的なアプローチ
・食事をはじめとした生活習慣の改善
・精神的な原因を考察
を一人ひとりに合った形で行い、順序立てて行う必要があります。
薬は炎症を抑え込むのが役割です。
必要な場面もあるのはわかりますが、まずは治すためのものではないことを理解しましょう。
身体の中で代謝をあげるためには、酵素が必要です。
酵素は身体の中の化学変化を起こすきっかけを作ってくれますので、酵素がなければ栄養たっぷりのものを食べたり、肝臓を賦活させても効果が薄くなってしまいます。